佐用町昆虫館オフィシャルブログ


by konchukan1

10月21日(日)の昆虫館

一日館長:竹田真木生、サブ館長:清水哲哉
入館者:29人+2人、快晴。

佐用小学校の教員お二人が借りた標本を返還に来られました。
何か、お土産をいただいたようです。

宍粟市の先生方も昆虫館の活用に興味をいただいている旨を告 げられたので、
今後の両自治体の教員間の交流をお願いしました。
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後は、長閑に平和な雰囲気の中、気持ち良さそうに滑空する アサギマダラの優雅な姿を眺めながら、
落ち葉掻きに努めました。
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と言ってもどんどん降ってくるから埒が明きませんが、
プロムナードと溝の落ち葉、雑草を引き、古い落ち葉などをカブトムシベッドに放り込みました。
そのベッドは清水さんが、ぬか床よろしく適宜温度をはかり、ぬかを混ぜ て撹拌されており、
おいしい漬物、6本脚のがそのうちできるでしょう。

猿が数頭活動していました。

網室の中もアサギマダラが飛んでいまし た。
午前中は比較的動かないが、午後、陰ってくるまでは活発に飛んでいました。

姫蜂類が、カミキリだけでなく、あちこちを探索していました。

一組、初めての来館者の中に、蛍の話を聞いてきた方がありましたので、
毎年観螢祭をやるからHPを見てみてくれと伝えましたが、
護岸工事の あったところの状況は如何でしたか?

横山先生か、野村先生報告していただけますか?

PS:清水さんと話している時に、アサギマダラのオスは南下を続けていくが、
メスはその辺でブラブラしながら
産卵をするということを宮武さ んから聞いたと言われていました。

昨週末私は、北海道の阿寒湖、屈斜路湖畔の地熱帯(geothermal island)に
生息するコオロギを採集に行ってきました。

ここのマダラスズは年中鳴いているのだそうです。
また周年のミンミンゼミもいるとか。
しかし、 鳴いているのはマダラスズだけで、
後タンボオカメコオロギやツヅレサセコオロギはすべて休眠するという話です。

さて、このマダラスズの個体 群ですが、弘前大学の正木先生の観察では、
非休眠卵を選抜すると9世代で、ほとんど非休眠卵ばかりになる。
しかし、採集当代のメスから生まれた卵は半数から休眠卵が出てくるということでした。

島の中は、コケが生えており、個体群密度はかなり高く、
島の外にはムシはほとんどいませ ん。
島外からの遺伝子流入が50%あるという風ではなかったが、
いったいその状況のなかでなぜ半数も休眠卵がでてくるのでしょう?

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アサギマダ ラでは、メスが日本で産卵し、地域的に適応していくとするならば、
南下する遺伝子は集団中に残らなくなるはずです。
一部南下した雌の次世代生存率は高いが、移動のリスクと相殺するなら、
半数のメスは南下していくはずです。

メスはほとんど滞留するということになると、
移動のリスクが かなり高いということになりますね。

移動のリスクが高いのにもかかわらず、オスが南下するということは、
北の個体群に移動をする形質を
南から補給する為ということになると思います。
オスは自分では繁殖できないから。

本当に、オスは南下し、
メスは滞留するのか確認することが始めに 重要ではないでしょうか?

そうでないとこの雄雌のバイアスは、謎を生むし、
もし本当にバイアスがあるとすると面白い生物学がここから現れるは ずです。
(報告、一日館長:竹田真木生)
by konchukan1 | 2012-10-23 17:27 | 佐用町昆虫館日誌 | Comments(0)