佐用町昆虫館オフィシャルブログ


by konchukan1

8月19日(土)の昆虫館

2017年819()の昆虫館

一日館長 : 野村智範、サブ館長: 斎藤泰彦、スタッフ : 清水哲哉
天気 : 晴れ   来館記帳者数 : 100



一日館長の自覚もないまま、開館時間の午前10時に到着すると、土曜日だというのにすでに数人の来館者あり。しばらくして一日館長だと知らされ、あわてて画像撮影に移行した次第。斎藤さん、清水さんには申し訳ありませんでした。

館長との自覚をした後は、早速、ミニビオトープの準備に取りかかりました。

池に浮遊性の金魚の餌をばらまいて待つこと12分。お腹を空かしたイモリたちが餌を食べようと浮上したのを確認して、次々と手づかみでバケツの中へ放り込みます。20匹程度ならすぐ集められます。ビオトープに、藻と石とペットボトルの氷、そこへ集めたイモリを放ち、第一次ビオトープの設置が完了します。次に、池の中の後ろ足のはえたモリアオガエルのおたまじゃくしを数匹入れ、来館者に開放します。

おたまじゃくしはつかまないでねと言い残し、新たなイモリを求めて池に近づくのですが、今度は初回の時のようには、つまり、次から次へとつかんではぽいとはいきません。

敵もさるもの、足音や気配で「殺気」を感じるのでしょうか、さっと潜ってしばらくじっと水底で避難しています。こちらもじっと微動だにせず待っていると、空腹に耐えかねたのか、一匹、二匹と浮上しては餌を食べ始めます。すぐには捕まえず、何匹かの集団になった時点で、さっと手づかみするのです。すると数匹一度につかまることもあります。

つかむ時は、ぎゅっとではなく、やさしく、指の間から落ちない程度にふわっとが基本です。腕の出し方は、カワセミのごとく、ボクシングのジャブのようにです。

準絶滅危惧種に指定されるほど数を減らしているイモリにさわれるのは、近い将来、出来なくなるかもしれないので、しっかり触れ合ってもらいたいと思います。

その際には、できるだけ手のひらに乗せるとか、しっぽの先をつかむ程度にして、人間の体温がイモリに伝わりにくいようにしてもらえると、イモリが弱らないので助かります。

また、フグ毒と同じテトロドトキシンを皮膚から分泌すると言われているイモリを触った後は、万一に備えて手洗いをしておくことです。そして、イモリを舐めたり、口に入れたりしないことです。

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なんだか、「イモリのブログ」になりつつありますが、

網舎の中でカブトやアサギマダラ(旅する蝶)と触れ合ったり、各種展示を見て回る、標本を見ながらお絵描きをする、クワガタやいやし系のマダガスカルゴキブリとのひとときを楽しむ、ドンコやオヤニラミの食事風景を観察する、貸し出し用の網とかごを手に虫を捕まえに出かける、園内の貴重な植物を見て回る、すぐそばの寺谷川のカジカの声や木々で鳴く小鳥の声に耳をすます、アゲハチョウがさなぎから蝶になる(羽化する)のをじっと見る、わからないことや知りたいことをスタッフに尋ねるなどなど、色々な楽しみ方ができると思いますよ。

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ちなみに、現在進行形の取り組みの一つをご紹介しますと、去る7月下旬、佐用町内の小学一年生の女の子の疑問、

「ニイニイゼミの殻は泥におおわれているが、それはなぜか。」

です。

これは、私が女の子のお母さんに質問されたのがきっかけですが、「私は知らないので、知っていると思われる人たちに聞いて見ます。」と、会員対象のメールで問い合わせたところ、実に様々な返信がありました。詳細は省きますが、先日昆虫館に設置、公開されていた走査電子顕微鏡で、ニイニイゼミを初め、様々なせみの殻を観るということもしました。かなりの高倍率で観ると、ニイニイゼミはもちろん、アブラもクマもヒグラシ、ヒメハルも毛のような突起物で覆われているとが分かりました。

結論はまだだし、「こうだ!」というのは決まらないかもしれません。

しかし、一年生の女の子の素朴な疑問が、昆虫館のおじさんやおばさんたちの探究心を呼び覚ましたことだけは疑いのない事実です。

追伸

一月ほど前に、「このヤゴは、何というトンボになるのですか。」と質問してくださった方、大変遅くなりましたが、「オジロサナエ」ではないかということとです。実物を直接見てないので間違いなくとは言いにくいが、姿形や出現時期などから推定された回答です。

( 報告 : 野村智範 )


by konchukan1 | 2017-08-20 19:26 | 佐用町昆虫館日誌 | Comments(0)